研究内容

理論物理学研究室では3つのグループに分かれて研究をしています。

量子輸送現象における幾何学的位相の効果に関する研究

固体内電子系のスピン輸送現象において幾何学的位相と呼ばれる量子状態の特徴が顕著な形で現れることがあります。我々のグループではこのような事例を参考にして、幾何学的位相を利用した固体内電子系の新機能開拓を目指してシミュレーションなどによる理論研究を行っています。また、その過程で得られた知見の光子系など電子系以外の系への拡張とその応用にも興味を持っています。

  • トポロジカル絶縁体表面状態の多様性とその応用に関する研究
  • 局在スピン系に対する伝導電子スピン流の効果に関する研究
  • フォトニック結晶中の光渦モードの伝播特性に関する研究
  • トロイダル型光波束の生成可能性と安定性に関する研究

不均一系の異方的超伝導体に関する研究

量子力学の最も基本的な概念であるトンネル効果を基に、超伝導及び 異方的超伝導体に関する基礎理論とその応用に関する教育と研究を行っています。

<主な研究テーマ>

  • 銅酸化物高温超伝導体のトンネル効果及び近接効果に関する研究
  • 異方的超伝導体におけるペア対称性の実験的検証法の理論的設計
  • 時間反転対称性の破れた超伝導体の磁束量子状態に関する研究
  • 異方的超伝導ナノ接合におけるジョセフソン効果の研究

素粒子現象を記述する場の量子論に関する研究

場の量子論、特に素粒子現象を記述するゲージ場の量子論について研究しています。
また、この研究で得られた知見を物性理論に応用することにも興味を持っています。

  • 量子論における摂動計算と複合ソリトン配位との関係
  • コンパクト化時空上のゲージ理論の相構造と閉じ込め
  • 離散化された時空における超対称ゲージ理論の厳密解と数値計算
  • 新しい格子離散化法に基づく格子シミュレーション

 

詳しい内容は以下のリンク先をご覧下さい。